スペシャリストの紹介 関谷 謙吾
第2営業部 プラントチーム部長 兼
山口営業所所長
山口営業所所長
改善現場は日本全国。関谷の役割に垣根ナシ。
山口営業所の所長ですよね?
営業所は山口県の周南市。人口15万人の町。…なんですが、そこに私が留まっていることはほとんどありません。私のフィールドは全国津々浦々、どこへでも足を運びますね。主に石油コンビナートのあるプラントです。専用の特殊ボルトを収めていることがメインなんですが、仕事の領域で言ったらボルトにとどまらない。何でも扱います。石油・化学プラントで必要とされる商品であれば何でも供給する。いわば石油・化学プラント事業部長です。
石油・化学プラントのお困りごと相談室的存在。
ネジだけじゃない?
イケキンには各専門分野で飛び抜けた知識を有するスペシャリストがたくさん存在していますが、私は少し毛色が違うかもしれません。ネジとかボルトとか金属金具という枠を飛び超えて何でも要望にお応えしています。もちろん、はじめはボルトからの取引なんですが、だんだん周辺施設の設備で声がかかります。こんな加工パーツがほしい。こんな機械を探している。こんな工具があればいい。こんなことで困ってる…などなど。あちこちから声がかかって、相談をいただけるようになってきたのです。
商品を超えたお節介役の魔力。
自然に声はかかりません。
工場の中を視察させていただくのです。で、「ここがちょっとガタついていて危ないですよ」とか「ここは脚を伸ばして作業をしやすくできますね」とか「ここは倒れてくる恐れがありますね」なんて具合に、気がついたことをアレコレとアドバイス…というか、お節介な助言をしていると、その解決策がそのまま宿題になるんですよ。持ち帰って、うまい対処方法を考えるんです。知恵を絞っているうちにアイデアが浮かんできます。それを実現してくれる商材や加工メーカーさんを見つけ、お客様の課題をサラッと解決する。これが醍醐味です
ニーズがあるんだから、作ろう。
どんな相談が舞い込む?
ある時、「このタンクを女性でも運べるようなフォークリフト用パレットはないだろうか」という相談がありました。タンクというのは、プロパンガス容器のようなモノでパレットに乗せる時の作業負担軽減と効率性、安全確保が課題でした。それを叶えてくれるニッチな既製品は‥‥、もちろん売ってません。そこで脳内で図面を引いてみるのです。『ステンレス加工で。フォークの爪をこうひっかけるようにして。安全のために半円状のパーツを加工して。ここで固定して』なんて、思いつくままに提案するんです。しかも、他のプラントでも同様の課題を抱えているでしょうから、横展開していくんです。他にも可動式標識看板なんてモノも創意工夫で喜ばれましたね。
供給力だってクオリティだ。
アイデアは他にも?
近頃のヒット作はこのドリップリング(通称フライパン)。日本中の石油・化学プラントに導入してもらっています。フライパンの柄の部分がエアの抜ける管なんですが、この形状であらゆるサイズに対応して、しかも短納期で、品質を保って安定供給できるのは大きなアドバンテージになります。発注から納品までのリードタイムってすごく重要なポイントですからね。顧客からのオーダーに対して「作れますけど納期は20日です」では大事なチャンスを逃がしてしまうのです。
ネジにもうひと工夫の役割を。
ネジを基軸にしてる?
もちろん、イケキンはボルトの専門のプロですから、ネジのことにかけても一切の妥協はありません。たとえば、何の変哲もない金属棒に見えるコレ(写真左下)。熱交プラグと言うんですが、微妙〜にテーパード(先細り形状)なんです。このひと工夫によって顧客先の作業性が格段に変わります。一方、このワッシャ(写真右下)。シンプルに見えますが、使う場所によってはこの楕円形のR形状、穴位置、厚さがすごく重要ポイントなんです。このカタチだから叶えられる秘密の機能があるんですよ。
役立つなら叶えてあげよう。
その能力をどうやって?
足を運ぶ。課題を見つける。アイデアを出す。すぐやる。そして私の場合は納品までやる。配送業者にできるだけ任せることなく自分でやる。だから潜在ニーズを拾うこともできるんです。ある日には「活性炭500kgを届ける」なんてオーダーまでいただいたんですよ。これは自分の範疇じゃない!なんて言わず、何でもやってみるんです。おかげで山口営業所の業績は私が赴任してから6年間、ずっと右肩上がりです。