すり割りの利点とは
近年めっきり見ることが少なくなりましたが、すり割りにも他のリセスには無い利点があります。
例えば液体とか気体、モノの位置などを調整するためのネジにおいて、右に90度回転させる場合、十字穴や六角穴、ヘキサロビューラの場合は90度回転させても見た目は同じですが、すり割りの場合、見た目はタテもしくはヨコの一本線なので、90度回転させれば一目瞭然です。
それなら、180度や360度回転させる場合は元の位置になるから分からないじゃないか、というお声が聞こえてきそうですが、その場合は、90度の回転を2回もしくは4回行なうと思えばいいのではないでしょうか。
また、屋内で使用する場合、十字穴や六角穴、ヘキサロビューラはゴミが溜まった場合、取り除きにくいですが、すり割りの場合はどちらかというと取り除きやすいですよね。
それなら、六角頭にすればいいじゃないか、というお声が聞こえてきそうです。
六角頭の場合、突発的にネジの締め外しをしようとしたときに工具が必要になってきますが、すり割りの場合、サイズにもよりますが、板状のもの、例えばコインだとか、そこら辺にあるような鉄板のようなものでも締め外しが出来るかもしれません。
以上が使用する場合における主なすり割りの利点です。
もう少し掘り下げてみましょう。
十字穴や六角穴、ヘキサロビューラは金型を利用して製造することが多いので、ある程度の数量を作ることが前提になってきます。
でないと、わざわざ金型を作ってまでネジを製造する利点が無いからです。
しかし、すり割りの場合、削る工程のみで製造することも可能なので、数量をあまり必要としない場合はすり割りのほうが向いていたりします。
3回に分けて代表的なリセスについて書かせていただきましたが、やはりリセスについてもどれが優れていて、どれが劣っているというのではなく、使用する環境に応じた使い分けが重要だと言うことを再認識していただけたらと思います。
今回は以上です。
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次回もお楽しみに!