錆の種類
金属が酸素や水分に反応して酸化し、腐食を起こして発生する腐食物を錆(さび)といいます。
金(Au)や白金(Pt)は酸化しない、つまりさびないのですが、ほとんどの金属は空気中ではさびます。
錆にもいろんな種類があって、主には「赤錆」「白錆」「青錆」「黒錆」があります。
【赤錆】
主に鉄鋼材料に見られる錆で、金属を少しずつ侵食していくため、そのまま進行すると材料はボロボロになります。
【白錆】
主に亜鉛に見られる錆で、場合により、鉄鋼材料を腐食から守る役割を持つこともあるため、どちらかというと良質の錆といえます。また、アルミニウムの錆も白錆の一種です。
【青錆】
主に銅や真鍮(黄銅)に見られる錆で、緑青(ろくしょう)とも言われます。耐食性があるため、保護被膜としても機能します。
【黒錆】
金属の表面に密着して硬く安定した皮膜を形成するため、鉄鋼材料を腐食から守る役割を持っています。四酸化三鉄ともいいます。
このように見ていくと、どうやら金属にとって致命傷になりそうなのは赤錆で、じっさいネジ部品で「さびてるやん!」とトラブルになるのが、鉄に赤錆が発生している状態です。
でも、鉄にしてみればさびている状態、つまり酸化していることって自然な状態なのです。
というのも、鉄の原料の鉄鉱石はもともと酸化鉄の状態で存在していて、製鉄するときには酸素を取り除いて、さびていない状態を無理やり作り出しているのです。
もしも鉄が言葉を発すれば、「余計なことせんと、酸化鉄のままにしといてや!」とか「酸化してるほうが楽やねん!」とか言うでしょう。
ただ、ここは人間の都合で、鉄がさびている状態のネジでは前述のように材料がボロボロになって、トラブルの元になるので、さびない状態、もしくはさびにくい状態にしなければなりません。
そこで、材料の状態で鉄が酸化しにくく、つまりさびにくくしたのがステンレスという材料です。
今回は以上です。
ところで、本文に何か所か関西弁で書きましたが、この会話のやりとり分かりますでしょうか。
「あれ、ちゃうちゃうちゃう?」
「ちゃうちゃうちゃうちゃう」
「あれ、ちゃうちゃうちゃうん?」
「ちゃうちゃうちゃうんちゃうん」
関西のかたならすぐに分かると思います。
この答えは次回に。