精密板金加工とは？プレス板金加工との違い

1.精密板金加工
0.1mm～3mm程度の薄い金属板を使用した加工のことで、半導体製造装置や医療機器関連など、高精度な寸法を求められる製品でよく使われています。
曲げが多く複雑な形状の場合、高精度な穴が必要な場合などに最適な方法です。
製品の形状や精度に合わせて、レーザー加工機、パンチングプレス機、ブレーキプレス機など複数の加工機を組み合わせて加工するケースもあります。
多くの場合専用金型を使わず、汎用金型や治具で加工できるため、イニシャルコストは比較的抑えられます。
ただし厳しい寸法公差をクリアするためには、材料の特性に応じて加工方法を細かく調整しなければならないので、相応の加工設備と技術力が求められます。

2.プレス板金加工
専用金型を用いてプレス加工する方法です。
専用金型に合わせて製品形状が成形されます。
せん断加工、曲げ加工、絞り加工など複数の加工方法があり、単発プレス機や順送プレス機など用途に合わせて適切なものを選定します。
1度の工程で複雑な形状を作り出すことができるため、板金加工よりも製造工程にかかる時間が短く大量生産に向いています。
機械的に作業を行うため、製品の品質が作業者の技術力に依存することもありません。
ただし専用の金型とプレス加工機が必要なため、イニシャルコストが高いです。

3.精密板金加工とプレス板金加工の比較表