課題解決の事例集
メーカー廃番製品の代替提案 左ねじ六角穴付きボルトに頭部塗装
2023.07.13
お客様の産業繊維機械メーカー
部署名設計
解決策のご提案
メーカー廃番で市場からなくなった左ねじの六角穴付きボルト、用途に応じた製造方法で代替品をご提案
相談までの経緯
課題の概要
繊維機械にユニクロ六角穴付きボルト(左ねじ)のM3×7を使用していたが、メーカーでの生産が終了し廃番となってしまった。
代替製品が見つからないと生産ラインが止まってしまい、売り上げに影響を及ぼしてしまう。
代替製品が見つからないと生産ラインが止まってしまい、売り上げに影響を及ぼしてしまう。
問題の原因
回転する機械なので、回転ゆるみの対策として左ねじを使用していた。
同サイズの右ねじの六角穴付きボルトを、製品内の別の個所に使用しているので、識別のためにユニクロめっき付きを使っていたが、他での需要が少なかった。
同サイズの右ねじの六角穴付きボルトを、製品内の別の個所に使用しているので、識別のためにユニクロめっき付きを使っていたが、他での需要が少なかった。
当時のお客様の対策
当時のメーカーに特別生産を依頼したものの、月間の使用量が最低ロットに満たない。
めっき製品のためねじが劣化する可能性があり、長期の在庫は不可能ということでお願いすることが出来なかった。
ねじのサイズ変更も検討したが、他の部品との兼ね合いで断念。
めっき製品のためねじが劣化する可能性があり、長期の在庫は不可能ということでお願いすることが出来なかった。
ねじのサイズ変更も検討したが、他の部品との兼ね合いで断念。
イケキンが提案したこと
課題解決の要件
(1)右ねじと左ねじが一目で見分けがつくようにすること
(2)ねじサイズを変更しないこと
(3)在庫を持たず、都度必要数量を製作し、納期に間に合わせること
(2)ねじサイズを変更しないこと
(3)在庫を持たず、都度必要数量を製作し、納期に間に合わせること
解決策のご提案 寸法切り加工×頭部塗装
≪生地の左ねじ六角穴付きボルトの寸法切り加工と頭部塗装≫
ご相談を受け、最適な方法を検討。
1回の発注での必要数量は100本、希望の納期は20日間ほど。
まず、生地の左ねじの六角穴付きボルトを製作しなければならないが、イチから必要数量のみ製作するとなると納期も単価もかかってしまう。
そこで、左ねじの六角穴付きボルトを長尺で在庫している協力工場に依頼し、長さ7mmに寸法切りしてもらうことに。
この方法であれば100本の場合約7日で製作可能だった。(※1)
次に、ユニクロめっきはさび対策ではなく、右ねじとの識別のための色付けということだったので、頭部塗装でも問題はないと確認。
頭部塗装であれば通常の六角穴付きボルト(強度区分12.9)でも塗布ができる。
塗装系のめっき(ディスゴ処理)なども検討したが、値段を鑑みて頭部塗装を選択。
ここまでのすべての工程で約15日間。
※1…当時の製作納期であり、状況によってはもう少し時間がかかる場合もある。
対策の成果・結果
提案結果
要件を満たす製品を希望の納期に間に合わせて製作ができるため、採用が決定。
ユーザーメリット
ねじサイズを変えることなく、右ねじ・左ねじの選別ができる製品を希望の納期通りで入手できた。
また、別メーカー品での代替ではなく、特注での製作のため今後廃番になるという心配が要らなくなった。
また、別メーカー品での代替ではなく、特注での製作のため今後廃番になるという心配が要らなくなった。
ご提案の裏側
この件をきっかけにねじで困っていることを相談したいと思っていただけたようで、別の製品でボルトが折損するというトラブルが頻発しているとご相談をいただきました。
状況をヒアリングし、イケキンで仮説立てて検証を進めています。
状況をヒアリングし、イケキンで仮説立てて検証を進めています。
市場にないとなったときに、いろんな手段を考えて提示してくれて、そんな方法もあるのか!と勉強になりました。
ありがたいです!