ねじの基礎≪1≫でご紹介した通り、おねじにはボルト、小ねじ(ビス)、止めねじなど、たくさんの種類があります。
これらはそれぞれ持っている能力が違うのですが、同じ種類の中でも頭部形状が違ったり、用途が違ったりします。
ボルトとは
おねじの一種で、ナット(めねじ)と一緒に使われます。
頭部形状は六角、六角穴付が最も一般的で、レンチやスパナを用いて締め付けます。
その他の頭部形状や、頭部が存在しないものもあります。
小ねじ(ビス)とは
比較的ねじ径の小さなおねじです。
頭部に十字や直線の溝があり、ドライバーで締め付けます。
頭部形状は、なべ、皿、トラスなどが一般的です。(その他の形状も存在します。)
※写真はなべ小ねじです。
止めねじとは
頭部のないおねじで、「ホーローセット」と呼ばれることもあります。
片側に六角穴がついており、レンチで締め付けができます。
反対側の形状はくぼみ先、平先、棒先、トガリ先(剣先)、ダブルポイントなどがあります。
※写真は平先です。
タッピンねじとは
めねじがなくともねじ自身で部材にねじ立てし、締結できるねじです。
タッピングねじ、タッピングスクリューと呼ばれることもあります。
頭部形状は小ねじと同じく、なべ、皿、トラスなどがあります。
ねじ部の形状が複数あり、締結部材の材質によって使い分けます。
※写真はトラス頭です。
木ねじとは
名前の通り木材に使われるねじです。
木材に入り込んで固く締め付けます。
一般的には全長の3分の2程度がねじ部になっています。
ボルトと小ねじ(ビス)の違い
①組み合わせて使うめねじの違い
基本的にボルトはナットと組み合わせて使うことが多いのに対し、小ねじは相手材に直接タップを立てて使うことが多いです。(例外もあります。)
②サイズ
一般的にはM8以上がボルト、M8未満を小ねじと呼ぶことが多いようです。
ですが実際はM8未満のボルト、M8以上のビスも存在します。
そのため、サイズで明確に区別することはできません。
まとめ
主なおねじの種類を紹介してきましたが、ここに記載したもの以外にも世の中にはたくさんのおねじが存在します。
また、ボルトや小ねじについては記載した通り様々な頭部形状のものがあります。
よく使われるおねじの種類を、特徴と共にまとめた資料をご用意しましたので、ねじ選定時の参考にしていただければと思います。