ボルトを回して締める時に掛ける力(=トルク)の適正値は、ボルト径の3乗倍で上昇し、M30あたりから人力で締め付けられる限界を超えてきます。
その為、油圧レンチなどを使用するケースも多いのですが単純に掛けるトルクを上げても、締め付け不足の発生やボルト軸への強いひねりストレスによる締結体としての強度低下などトルク法に起因する問題発生のリスクはむしろ高まります。
ボルタイトは、油圧の制御によりボルト軸を定量引張る事で締め付け完了後の状態を先につくり出し、ナットを着座させてから油圧を解除することで、締結を完了させる工具です。
油圧により被締結体に掛ける圧縮を揃えることで、フランジ接合面を均一な力で締結、リークを防ぐことが可能になります。
ボルタイトはテンショニング方式の油圧工具なので作業後に残る部品は一般的なナットであり、構成部品のコストを抑えながら多数の太径ボルトを安全・確実に締め付ける際に非常に有効です。
またボルタイトは従来のテンショナーの問題点であった油漏れを克服すると同時に高耐久化、更にもう一つの問題であった重量の平均30%の軽量化を実現しました。
各用途向けの基本設計の他にも特殊な条件に応じたカスタマイズも可能です。